『大嘗祭』紹介

「平素は、自分にとって何の関わりがあるとも思わなかったご存在が、実は空気がそうであるように、日本の国民にとってはなくてはならぬ意味をもつことを改めて認識する機縁となった。 それが天皇陛下のご不例ということであった。 「陛下のご不例によって、憲法に定められた国事行為の臨時代行は皇太子殿下がお務めになるという、いうならば非常の事態によって、国民ははからずも、天皇のご存在の 重みを今更のように知ることになった。……ご存在そのものが、日本の社会の安定につながっていることも知ったのである。そしてそのご地位二皇位を尊貴とする観念の源泉は何か?... Read More | Share it now!

『大嘗祭の世界 書評

真弓常忠著「大嘗祭の世界」本年11月、即位儀礼である大嘗祭が挙行されるのは周知の通りであり、それに伴い、各方面から活発な議論がなされている。最近では,、折口信夫以来の“真床追会”論に反駁を加える意見が出されるなど、その勢いはとどまるところをしらない。ただし,、そうした議論はあくまで各論であって、現在、より必要とされるのは大警祭の本義を知ることであろう。著者は,すでに「日本古代祭記の研究」(学生社、昭和53年)や「大嘗祭」(国書刊行会,昭和63年)を上梓されており,大嘗祭研究の第一人者であることは言をまたない。本書は,「稲作りの祭り」「大嘗と新嘗」「大嘗祭の模様」「大嘗祭の原姿」「御阿礼と大嘗祭」「大嘗宮の祭神」「神嘗祭と大嘗祭」「日神祭祀と天照大神」「即位式と大賞祭」「結び一天子の務め一」の10章よりなっており,著者が肩肘はらずに説く大嘗祭論は説得力を持つ。時流に流されることなく,基礎的知識を得るには絶好の書である。B6判,本文238頁:学生社,平成元年8月刊『古代と文化... Read More | Share it now!

『大嘗祭の世界』はしがき

学生社『大嘗祭の世界』 はしがき  祭祀ー神々の祭りは、世界のいずれの民族、いずれの国家にあっても、文化の核を形成するものであった。それは元来、生産生活と密接にかかわり、生産生活の理想を集約した形で、集団の祈りを反映している。そこには民族の固有の世界観が生きており原初の時を維持している。もともと祭祀は始源の状態を繰り返し、祖型を反復するところに特質があるからである。したがって、小は邑落から大は国家なり民族なりの共同体が祭祀の伝統を維持継承することによって、それらの社会は父祖のいのちを自己のものとして、その理想を継承することになる。 ... Read More | Share it now!

真弓常忠歌集「南山寿」発行しました

南山寿(なんざんのじゅ)真弓常忠卒寿の誕生日を祝いの平成25年3月6日に真弓常忠歌集を発行しました。住吉大社宮司在任中の新年と観月祭献詠歌集の全和歌を掲載しています。南山寿とは「詩経‐小雅・天保」の「如二月之恒一、如二日之升一、如二南山之寿一、不レ騫不レ崩、如二松柏之茂一、無レ不二爾或一レ承」終南山という中国、陝西 (せんせい) 省の西安の南東にある山が崩れないのと同じく、事業などが永く続くこと。また、そのように人がいつまでも丈夫でいること。人の長寿を祝う語です。 ... Read More | Share it now!