『大嘗祭の世界 書評

真弓常忠著「大嘗祭の世界」

本年11月、即位儀礼である大嘗祭が挙行されるのは周知の通りであり、それに伴い、各方面から活発な議論がなされている。最近では,、折口信夫以来の“真床追会”論に反駁を加える意見が出されるなど、その勢いはとどまるところをしらない。ただし,、そうした議論はあくまで各論であって、現在、より必要とされるのは大警祭の本義を知ることであろう。

著者は,すでに「日本古代祭記の研究」(学生社、昭和53年)や「大嘗祭」(国書刊行会,昭和63年)を上梓されており,大嘗祭研究の第一人者であることは言をまたない。

本書は,「稲作りの祭り」「大嘗と新嘗」「大嘗祭の模様」「大嘗祭の原姿」「御阿礼と大嘗祭」

「大嘗宮の祭神」「神嘗祭と大嘗祭」「日神祭祀と天照大神」「即位式と大賞祭」「結び一天子の務め一」の10章よりなっており,著者が肩肘はらずに説く大嘗祭論は説得力を持つ。

時流に流されることなく,基礎的知識を得るには絶好の書である。

B6判,本文238:学生社,平成元年8月刊

『古代と文化 』  所収

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令和元年4月25日 再販  2400

 

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