四方拝

大晦日(おおみそか)は「大つごもり」ともいう。 「つごもり」は「月龍り」で、毎月一日を迎えるため三十日にはお龍りをした。

一年最大の晦日は、元日を迎えるため一段と厳重に氏神の社にお篭りをして一夜を明かした。

一夜明ければお正月、心身ともに新たな生命の睡りを願って天地の神々を拝し、一年の無事を祈る。それが年越詣り、初詣での慣習となった。

元旦未明(寅刻、午前四時)宮廷では古来四方拝がおこなわれた。

天皇は綾締殿にて黄櫨染の御 袖を召され、 清涼殿の東庭に出て、属星、天地四方、先考の山陵を拝し、その年の災害を被い、 宝杵(あまつひつぎ)の長久を祈られる儀式である。

現在は神嘉殿の南庭に管薦を敷き、犀風を立一 て廻らした中に御座を設けて、まず神宮に向って御逢拝の後、東西南北に向って天神地祇を拝さ れる。

中古以来陰陽道の説による星をまつり、御座の前に白木の机を置いて香華を供えたりした が、明治以後は、神祇山陵のみを拝されることに改められた。

宮中ではこのあと、賢所·神殿·皇霊殿の三殿で歳旦祭がおこなわれるが、神宮はじめ全国神 社でも、元旦祭または歳旦祭をおこなう。

この祭典には、総代その他の関係者が参列して、新年 の寿ぎ詞を述べるが、全国神社は初詣でに賑わうことは周知のとおりである。

2018年8月19日